会期途中で半日ワークショップの日があり、興味のあるものが何もなかったので、ダーバン植物園にいってオオコウモリさがしをすることにした。会場でブースを出していたクワズールナタール州コウモリグループの人たちの話によると、かつては入口を入った左側にいたけど、今はわからない。入口のインフォメーションで聞くとわかるかもしれないとのこと。また近くにあるショッピングセンターのランプrampの中にヤシの木が植えてあって、ここにオオコウモリはいるという。
ホテルでタクシーを頼んで植物園に行く。ちょうどコンサートが夕方からあるようであいにく植物園の左側はコンサート入場者以外は立ち入り禁止となっている。入口のインフォメーションではオオコウモリはどこにいるかわからないという。途中でであった警備員さんも知らないという。植物園には池があり、池の畔の木になにやらたくさんぶら下がっているものがあるので、オオコウモリかと近くに行くとズグロウロコハタオリの釣り巣だった。
畔の木には、アフリカクロトキAfrican Sacred Ibis Threskiornis aethiopicusやアフリカヘラサギAfrican Spoonbill Platalea albaが休んでいる。
池の中はエジプトガンがたくさんいて、草地に上がって休んでいる個体もいる。
野外ではもう絶滅してしまった大きなウッドオニソテツが植えられたコーナーや、シダのコレクション、パイナップルのような植物のコレクション、ヤシの並木道などなど散策するが、オオコウモリは見つからなかった。大きく葉が茂った木が多く、実をつけている木があるのでどこかにいそうではある。ここだったらケンショウコウモリ属はワールベルグケンショウコウモリしかいないはずで識別が簡単なのに残念であった。
帰りにタクシーに5分ほどの距離にあるマスグレーブセンターMusgrave centerというショッピングセンターのヤシの木にいるというコウモリをさがしに行く。ショッピングセンターの両側に立体駐車場に登る螺旋状の車の道rampがあり、その中の植え込みなのだが、ショッピングに行くわけではなく、でもショッピングセンターの中、それも2ヶ所あるランプのステファンドラミニロード側というのを運転手に理解してもらうのに、さんざん周囲をぐるぐる回る羽目になった。やっとステファンドラミニロード側の路上に停車してもらって、車がさかんに出入りするランプの一番下からヤシの木を双眼鏡で探すが、見つからなかった。車で入るところなので、いつまでもたっているわけにはいかずあきらめる。
ということで会議そのものは面白い話が聞けて楽しかったが、南アフリカのコウモリを見る機会には恵まれなかった。夜自由に外を歩き回れない町は、コウモリ観察の面からは面白くない。