La roussette 5 リビエールブルー州立公園へ

 レストラン「オーヴェルージュ」でチェックアウトの手続きをしたのが12時頃。今日もまたラクレットを楽しむお客さんを横目で見て、グランテール島を南へ向かう。途中の道ばたで、車の中で鳥の丸焼きを作っているのが見えたので、お昼でも買おうと止まってみたら、豆入りの揚げせんべいであった。売っていたおじさんはほとんど喋れない英語でpeas(じゃなくてbeansだと思うが)からできていると説明して、なにやら言おうとしたあげく、結局フランス語でC'est bon(おいしいよ)と薦めるので引っ込みがつかなくなって一袋買う。

 ファーストフードを売るトレーラーを見つけてお昼を買う。フランスパンにハンバーグが三つも入ったサンドイッチだ。これに更になんとフライドポテトをたっぷり挟んだサンドイッチを先客は買っていた。フランスパンにハンバーグ3つとフライドポテトまで挟む???うーんすごいボリュームのサンドイッチだ。
 HOTEL LE VALLON DOREという海辺のバンガローに泊まることにした。ベッドルーム、リビングルーム、キッチンセット、テレビにシャワーもついたリゾート用のバンガローだ。ここのオーナーもほとんど英語を話さないので苦労する。

突然木道にあらわれたカグー 部屋を決めてから更に南のビエールブルー州立公園へと向かう。このあたりは低木と荒れ地が多く、雨水に浸食されている。

 午後2時30分、公園の入り口についた。入り口で車一台につき500パシフィックフラン+1人あたり100パシフィックフランを払う。(1フランは約一円)入り口で地図をもらい、見所を説明してもらう。意外にも入り口近くは小さな疎林と荒れ地がほとんどでいま一つである。しかし車で20分ほど入ると熱帯雨林にたどり着く。カオリ松の大きな木が名所になっているところで車を止めて遊歩道を歩く。遊歩道を入ってすぐのところに樹齢800−1000年と推定されている巨大なカオリ松の木がある。その先も鬱蒼とした熱帯雨林だ。オオミカドバトがあちこちで鳴いていて、鳥影も多い。木道の先に突然カグーが現れた。ニューカレドニアのシンボル、飛べない鳥だ。体型はゴイサギに似ているが、目がぱっちりとかわいい。急ぐ様子もなく木道の先を歩いていって、林に降りた。落ち葉をひっくり返しながらミミズを見つけては食べている。この公園ではカグーの繁殖と再移入計画が行われていて、現在では数百羽に増えているらしい。この周辺だけで7家族いるそうだ。人がすぐそばを通っても驚く様子もないおっとりとした天使のようなこの鳥が、犬や猫を持ち込んだこの時代によくぞ生き延びてきてくれたものだ。

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