タイサカン自然観察路
Taisacana's Botanical&Nature Trails

 サバナ高原の斜面にある私有地を開放した自然観察園である。戦前は日本人が経営するカカオとコーヒー農園の本社があったらしい。入場料は一人6ドル。ソンソン村から空港方面に4.3キロ(2.7マイル)海岸沿いをいったところに「タイサカナ」入り口の看板がある。ここからサバナ高原へと続くでこぼこ道を進むのだが、途中雨期などで道が荒れていると2輪駆動ではつらいところもある。ごみ捨て場への道や小さな教会へ行く道の分岐点を通り過ぎ、大きな農場を左に見ながら進むと1.6キロ(1マイル)で小さな交差点に出る。ここをまっすぐ進むとすぐに道は右に折れ、上り坂となる。ここから1.6キロ(1マイル)で崖の上に出るが、この間は道が悪い。
 入り口から3.7キロ(2.3マイル)でサバナ高原への道と分岐する。ここに手作りの矢印と看板があるので左折し森や牧場の中の道をさらに1.3キロ(0.8マイル)ほど進むと到着。途中に家が二軒あり、道が細くなって、いかにも私有地らしい所を入って行くと、駐車場と手作りのトイレと案内所があり、ここが自然観察路の入り口になる。案内所の小屋には誰もいないことが多い。しかしちょっと待っていると、先ほど通り過ぎた小さな家に住込みで働いているお兄さんが、車の音を聞きつけてお金を徴収しにやって来るだろう。

 まずは正面の展望所から斜面林の風景を眺めてみよう。海岸線から順に、荒れ地や畑のある平地、そして足元の森林の発達した急な崖地がよく見え、自分が今どういう位置にいるのかよくわかる。ここで待っているとオウチュウにモビングされて飛び出すオオコウモリを昼間でも見ることがある。晴れていれば海の向こう、北北東の方向には左にアグイジャン島、右にテニアン島が並んで見える。サイパンはアグイジャンの後ろにほんのちょっとだけ見える。日が暮れて暗くなってくる頃には、正面の空にオオコウモリが何頭も飛ぶ。しかし、かなり暗くなってからなので、空高く、明るい海をバックにして飛んでくれないと見にくい。

 石灰岩の石を敷き詰めた自然観察路は、昼でも薄暗く、蚊がたくさんいるので蚊よけスプレーや長袖のシャツ、蚊取り線香などを用意していこう。蚊よけは入り口でも貸してくれる。
 観察路にはあちこちに植物の説明がある。植物名は英名と学名それに和名が書かれているのもある。解説は英文。フルーツバットがこの木の実を好む、などと書かれている。
 いちばん奥にはもう一つ、斜面を見下ろす展望台がある。ここからのぞくとすぐ目の前にハユランゴHaonlagoというロタに121本、グアムには1本だけしかないという絶滅危惧種の樹木が立っている。7月に訪れたときはネムノキに似たピンク色の花が咲いて、マリアナミツスイが訪れていた。

 魚類野生生物局のオオコウモリの保護を訴えるポスターがあるが、そこにオオコウモリがたくさんぶら下がっている写真があるがこれはロタのオオコウモリだそうだ。また同じポスターに載っているBCIのタトル博士撮影の、ホウオウボクの花とオオコウモリのアップはタイサカンで撮影されたのだと、場所を教えてくれた。ロタでは野生のオオコウモリは飛んでいるところしか見ていないが、止まっているオオコウモリも見たいものだ。

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