La roussette 7 北へ

 モンコギでは雨で思うようにバードウォッチングできなかったので、もう一泊できれば早朝少しだけでも鳥が見られるだろうと行ってみたが、あいにく満員であった。夕方までレストランの前で待っていたがオオコウモリが飛ぶ気配もない。この季節は山岳地帯は寒いのだろうか。しょうがないので苦労して再びヌーメア市内に入り最初のに日に泊まったHotel le Parisに泊まる。すぐ後ろに観光名所でもある教会の時計台があって前回泊まったときはホテルの反対側の部屋だったので気がつかなかったが、今回は30分おきに時計が鳴るのが聞こえる。時計台とは結構うるさいものである。
ヌーメアのカジュアルなレストランでの夕食 近くのレストランで、壁に描いたフランス語のメニューを指さして注文する。出てきたのは太平洋共通ご飯料理だった。

 翌朝は朝市でフレッシュオレンジジュースを飲んで、コウモリのぬいぐるみを見つけたので買ってから8時20分に出発する。町中のガジュマルの木にはゴシキセイガイインコが群れていた。

 幸いにして市内はスムーズに脱出できた。空港近くの道路ぎわの電信柱にムナグロオオタカが止まっているので写真を撮る。このあたりは牧場地帯が延々と続く。
 この道には駐車スペースはあるがトイレは全くない。北部まで行くにはかなりの長距離ドライブだが、みんなどうしているんだろう。

 11時過ぎ、トイレに行きたくなったので通りかかったBourailでレストランに入る。コーヒーが飲めるかと聞いたのだが、ここはレストランだという返事だったので、ちょっと速いけどお昼ご飯にすることにした。メニューはフランス語だが材料から推測して注文する。エビのマヨネーズソースは皿一杯に茹でたエビが盛られて1250フラン、牡蠣のコキーユとは要するに牡蠣グラタンで1500フラン。少々時間がかかったがどちらもおいしかった。
 12時過ぎに再び出発、東海岸に抜けるために、中央の山岳地帯を横切る。

 道路脇には時々交通事故死したネッタイバンを見かける。生きているやつも見かける。フエフキトビが集落の上を旋回する。ほとんどが疎林地帯だが、所々谷間にはいい熱帯雨林があるので、本来の植生は熱帯雨林だったのが山火事や牧場を作るための伐採で疎林になったのだろうか。

 午後1時20分、東海岸に出た。この山越えは思ったより長かった。入り江にGreat crested ternが止まっている。電線には時々ヒジリショウビンが、道ばたの花にはミツスイがやってくる。東海岸北部は小さな集落が転々と続き、道路際のあちこちに無人販売所がある。小さな小屋のカウンターに貝殻、果物、野菜などが置いてあるが買っている人は全然見かけないが、菜っぱなどどうするのだろうか。誰も買わなければ今夜の夜ご飯になるのだろうか。

 午後3時45分やっと地中海クラブに着いた。フロントで冷たいジュースが出る。海沿いの芝生にバンガローが建ち並び、プールのほとりにはバーがあり、海の見える立派なレストランもある、我々に全くそぐわないリゾートホテルである。もっとも思ったよりもカジュアルな雰囲気だったし、それほど高くはなかった。

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