オオコウモリは美食家
とっぷり日が暮れて夜8時、真っ暗な山道を赤い4WD車が登ってきた。尾島さんが、WILD
HONEYを採集している人がこのあたりにいるはずだとさがしにやってきたところに偶然で会う。オオコウモリが食べそうな実のなる木があるというので、案内してもらう。
まずサクランボみたいな実の成る木を教えてもらう。
更に人が食べておいしいと思える果物なら、オオコウモリも好きだと説明すると、Water
appleという、名前の通りリンゴ形をしたジューシーな果物がなっている家に連れて行ってくれた。
そこの家の人の話では、今はまだ実が小さくて少々酸っぱいが、もう少し実が大きくなった頃にオオコウモリがよく来るという。木は黄緑色の実が満艦飾、もうちょっと大きくなった頃というのを見てみたいものだ。
齧ってみると、確かに酸味があって繊維っぽく、水っぽい。熟す前のスターフルーツに似た味だった。これで熟してきて熱帯果実の甘酸っぱい味と香りがただよっていたら、いかにもオオコウモリ好みである。
さらにそこの家の人の話では、香りの強いタイプのバナナがあって、青いうちに房ごと取ってきて家の中で熟させておいたら、翼開長2−30cmくらいのコウモリが家の中に入ってきて、そのバナナを食べていたこともあるそうだ。ドアを閉めることなどなさそうな開放的なつくりだから無理はないけど、バナナを食べられたので頭に来て投げつけて殺してしまったそうだが・・・