運河を飛ぶウオクイコウモリ

 翌6月1日 朝4時過ぎに起きてみた。外は真っ暗だ。敷地内を20kHzと40kHzと60kHzの音声がする。4時半を過ぎるとホエザルが咆哮を始めた。5時20分にバンガローがノックされる。今日は目覚まし付きだ。食堂には飲み物とクラッカーが用意されている。コーヒーを一杯飲んでクルーズにでかける。今日はボート2台だ。スペイン語と英語のグループに分かれる。

パキーラの花川岸にホテルの名の由来になっているパキーラ・アクアテカの白い花が咲きいい香りが漂っている。虫や鳥と共にコウモリも花粉媒介するという。このあたりは林業が盛んで、木を運び出すために運河をつくったのだが、パキーラの材は重くて水に浮かないので、伐採をまぬがれて多いそうだ。

イグアナやホエザルを見ながら進む。
背中に赤ちゃんをおんぶした。ホワイトフェイスドモンキーが堅そうな莢をバリバリ食べていた。マナティが見られるかもしれないという話だったが、あいにく会えなかった。メガネカイマンは2匹。

 今日も途中で大雨が降る。ボートの中が水浸しになり、床に置いておいたザックの中の鳥の図鑑とコウモリの図鑑がびしょぬれになる。

 午後3時から河口にボートで行き、ジャングルの中を歩く。クロコンドルが飛ぶ。またテントメーキングバットがいた。途中コウモリがいることがあるという小さな洞窟を覗いたが、今日はいないようだ。

 ウオクイコウモリがホテルの前の運河やホテル内のプールで見られるというので、夕方川沿いのデッキで待つ。18時10−20分頃、5頭のウオクイコウモリと思われるコウモリが40kHzのFM音を出して飛んだ。時々水面に脚をつけるときにバスが出る。その他に20kHzと50kHzの小さいコウモリも飛び交っている。

 われわれは今日ジョニーさんのグループなのだが、夕食の食堂に行ったらウェイトレスが我々の顔を見て、目の前の席を指さした。どうやら2泊のパックツアーに合わせてメニューは循環するので、我々には特別別のメニューを用意してくれたらしい。奥から出してきた皿にはドウチジャンで味付けしたスペアリブがのっていた。明日のガイド、アレックスさんに紹介される。

 敷地内の道をハキリアリが葉を運んでいたので写真を撮ったら、警備のアリに怒られた。

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