種の壁を越えた愛?

 空港目の前にあるトカトカリゾートへ車でいく。巨大な平屋の離れが延々と連なるホテルで、一番奥の棟なのでかなりの距離である。チェックイン後ホテルのツーリストデスクでレンタカーを借りてクラエコパークというところに向かって13時出発。

 道路には標識や行き先、町の名前が表示されていないのでわかりにくい。車は極端に速く走る人とゆっくり走る人がいるようだ。ビチレブはサトウキビの島だ。ちょうど刈り入れの季節で、サトウキビを満載したおもちゃのような貨車が走っている。

 目的地のちょっと手前にある、道中唯一の町Sigatokaでインド風スナックをお昼ご飯の代わりにいくつか買い込む。皆しょっぱく辛い。

サモアオオコウモリとトンガオオコウモリ ロンリープラネットのクラエコパーク周辺の地図が間違っていて、迷いながらたどり着いたのが14時30分。入場は15時までなのでなんとか間に合った。ここはフィジーの動物を飼育展示し、絶滅危惧種のハヤブサやイグアナの繁殖プロジェクトや子どもたちへの環境教育をやる施設だ。お目当てはオオコウモリ。トンガオオコウモリの♂5頭とサモアオオコウモリの♀1頭が檻に入っていた。一頭のトンガオオコウモリがサモアオオコウモリに寄り添って、尿をなめたりしている。そのうちに、二匹は交尾をしてしまった。ちょうど通りかかった飼育係がサモアオオコウモリは雌で一緒にいるトンガオオコウモリが雄だと説明するので、種が違うのじゃないかと聞いてみたが、あれは雄と雌だと言い張って、どうやっても私の言っていることの趣旨が伝わらない。そりゃ雄と雌なのはわかるけど、繁殖プロジェクトで自然に帰すことを売り物にしている施設なら、もう少ししっかり識別くらいして欲しい。しかし向こうは私のことを素人の観光客だと思っていて、自分を専門家と思っているようで、残念ながらこちらの言わんとしたことが通じなかった。今頃は合いの子が生まれているのだろうか。

画像は左がサモアオオコウモリ♀、右がトンガオオコウモリ♂

前のページ次のページ

フィジーオオコウモリ旅行の目次に戻る