オオコウモリのなる木

谷間の向こうの熱帯雨林にはビスマルクオオコウモリのコロニーが ブッシュを数分歩くと崖の上にでた。向こうの斜面にオオコウモリが70頭ほどとまっている木がある。葉が落ちてはげているので、クリスマスツリーのイメージにはほど遠い。周辺の木々で見えないのも含めると1000頭くらいになるのだろうか。首から上が黄色いビスマルクオオコウモリである。

 写真やビデオにおさめていると、「飛ばしてあげようか」と何度もマータに言われる。パチンコのような道具を案内人の男性群が持っている。どうやら遠くからやってきた客人に見せるのに、ただとまっているだけではつまらないだろうとの親切心らしいが、断る。

 子供を連れている個体もかなりいる。生まれたばかりで親の翼の下にすっぽり入るものから、親とたいして変わらない大きさまでさまざまな個体が見られ、妊娠中と思われるものもいる。この感じだと子供は一年中生まれるようだ。

 緑色のオウムと白いキバタンが飛んでいった。


川底道を行く 下の谷まで降りると、小さいコウモリもいるというので、案内してもらうことにする。大雨の時には水が流れると思われる平らな川底を歩く。マータの村から一緒に来た男性が、三脚を運んでくれる。ポーター付きである。道に張り出した枝に、小型のオオコウモリがとまっていた。葉の陰で薄暗いが、ルーセット系のかわいい顔をしている。途中2度遭遇した。やがて先ほどのがけの下に出ると、オオコウモリのなる木を下から見上げる形になる。上空をにぎやかに飛び回っている。

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