オオコウモリの飛ぶ街

 ケアンズは道路に出ている表示をみて比較的安そうなモーテルに飛び込みで入ったが、それでも75$(トイレバス付きコンチネンタルブレックファスト付き)、都会値段だ。空港への送りはいらないというと結局69$になった。

 ケアンズ湾に沿った公園に散歩に行く。クラッカーの残骸が無数にある。ミレニアムのカウントダウンの時はさぞかし賑やかだったことだろう。カオグロトキやダイサギが夕暮れの町の上空を飛び交う。

 夜7時10分、町の後方の森からパラパラとオオコウモリが飛んでくる。公園の木に止まるものもいるが、賑やかなケアンズの町の上空をゆったりと何頭も飛び交うのが見える。オオコウモリの飛ぶ街である。

 公園は小コウモリも一面に飛んでいる。アブラコウモリくらいの大きさで30−35KHZあたりのFM音をよく出す。目の前でバズも再三聞こえる。

 このあたりは日本人観光客向けのお店やレストランやホテルが立ち並び、店員は日本語で呼び込みをし、日本語だけでOKのツアーデスクも見られる。たくさんの観光客が今まで訪れたものと思われるが、コウモリを見に来たのは多分私たちが初めてだろう。(その後某コウモリ写真家が行ったのを知っているが)

ナイトマーケットのステーキ ナイトマーケットにいろいろな食べ物屋がカウンターを出しているフードコーナーがある。注文すると好みの種類の肉を好みの焼き方で焼いてくれるステーキやさんで巨大なTボーンステーキが13.5$。味もなかなかである。Tボーンやサーロインは別に和牛にこだわらなくても輸入牛肉も悪くないと思う。しかし別のお店で頼んだスパゲッティは、さんざん待たされた上にのびきっていた。アメリカでも、スパゲッティというとのびきったものしか食べた覚えがないなあ。

 このセルフサービスのフードコーナーで見かけた日本人の年配の女性は、お盆の料理の他に更に片手にピザを持って、これを口に押し込むようにしてもごもごやりながら空いた席に小走りにやってくると、家族を手招きして呼んでいた。ううむ、なんとなくこちらが恥ずかしくなるマナーだ(たしかにかなり込んでいたのだが)

 翌日は大雨、帰国の日である。
 ボタニカル・ガーデンの売店の年末年始休みが終わって、初めて営業していたので、動物植物の本を買いあさる。空港近くでマングローブ・ボードウォークという遊歩道を見つけたのだが、雨が小降りになってすごい数の蚊と他の小さな虫(ちくっと刺すやつだった)の攻撃を受けて散策はあきらめた。

                             END

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