Bat Hospital 7  メガネオオコウモリの未来 

Tolga bat rescueの活動を紹介するポスター翌朝は仕事に行くというジェニーさんと別れ、(Bat hospitalが仕事じゃなかったのね)、教えてもらったメガネオオコウモリのコロニーを二ヶ所訪れる。

日本のオオコウモリファンの感覚から言うと、メガネオオコウモリは減ったと言ってもまだ何万という単位でいるから、うらやましいのだが、果樹園の害獣として撃たれたり電気網で死ぬ数もかなりあり、毒を盛られているという噂もある。たしかにライチーの花を食べてしまったり、バナナの花の蜜を舐めるときに果実に傷をつけたりと、熱帯果樹が大きな産業となっているクイーンズランド州では、その食害も大きいようだ。ある果樹園では、電気網にたったの一週間で88頭が死んでいる。またこのTick palalysisの問題もあるし、奇形が増えていることもあるし、ということで1998年から毎年11月に、ヨーク半島を除くクイーンズランド州のあらゆるコロニーをカウントしているという。(しかし日本の4.5倍の面積をもつクイーンズランド州をカウントできるBat peopleがいるのがうらやましい)

結果は、98年11月 113960頭
     99年11月  74400頭
とかなり顕著に減っている。

11月というのはメガネオオコウモリの繁殖シーズンなのだが、アサトン高原には過去15年以上にわたって4つのコロニーがあったのに、1999年はTolga以外にはオオコウモリが来なかったという。

アサトン高原のマリーバ出身の英会話の先生が、お正月に実家に帰ったら、裏庭のマンゴーの木にオオコウモリがたくさん来て騒いでいて、私のことを思い出したという。(うらやましい庭だ)今年はアサトン高原にオオコウモリが戻ってきたのだろうか。あいかわらず大量虐殺は続いているようだが。


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