大雨で実現しなかった夜の探索

 今夜でティリンビーナも最後である。フルーツバットを何種類か見ることが出来たものの、みな昼間寝ているところである。中州にはフルーツバットのペリットがたくさんあり、夜採餌しているのは明らかなので、どうしてもいってみたいと頼んでみた。スタッフはボスに聞いてみるという。

 電話してくれた結果は、滞在するのは2時間、無線を持っていっていつでもスタッフと連絡が取れる状態であることを条件に特別に許可してくれるという。時間は最初18時から20時といわれたが、食事の時間とのかねあいもあるので18時30分から20時30分にした。

 18時5分前、食堂に行くとまだ夕食はできていない。魚を揚げるのを待って食べ始める。突然稲妻が光った。嫌な予感がする。18時15分、彼方から雨がやってくる音がする。熱帯の雨はやってくるのが見えるのだ。やがてどものすごいしゃぶりの雨と雷と稲妻に包まれる。食堂とロッジの間は何十メートルか離れているのだが、19時過ぎにロッジのスタッフが傘を持ってきてくれた。どう考えても川の中州にはいけそうにないし、フルーツバットがいても写真などとれそうにないので、残念ながらあきらめたことをスタッフに伝える。

 コスタリカには課題が残ってしまった。またいつか来ることになるだろう。

 翌朝は晴れていた。ほんとに残念だ。玄関に捕獲したコウモリを入れる袋が忘れ去られていた。スタッフに聞いてみると、昨夜テキサスから13−16歳の子供たちのグループが1週間のスケジュールでコスタリカを何カ所か回るというサマーキャンプに来ていたのだが、コウモリの話をして、捕獲した4種類のコウモリを解説、コウモリのペリットや糞をあつめるトラップをしかけたという。子供たちはこのあと川に行って水の分析をして、午後はラフティングをするという。子供たちを引率していくMelquiさんにお別れをいう。

 再び旅行会社のお迎えの車が来て、ブラウリョカリーニを通ってサンホセへ戻る。国立博物館にはコスタリカの先住民のコウモリデザインの展示があった。ミュージーアムショップでアクセサリーになっているのを買う。

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