太平洋時間

 日本より3時間時計を進めて朝の7時にナンディ国際空港に飛行機は着陸した。空港のATMでお金を両替する。1F$(フィジードル)は70円。

 フィジー航空の機内誌に載っていた、太平洋の気質をあらわすエピソードをひとつ。太平洋の島でよくある質問「10時のバスは、何時に出ますか?」答えは「(乗客が)いっぱいになったら」。タベウニ島にいく飛行機は8時発なので、乗り換えが間に合うのだろうかと心配したが、実際に出発したのは8時半だった。やはり太平洋時間らしい。国内線の待合室ではロビーにはカバイロハッカが住み着いているようだ。カフェのテーブルの上や床に落ちたフライドチキンをつついている。職住接近はいいが、水はどこで調達するのだろう。残ったコーヒーでも飲むのだろうか。

エアー・フィジーのタベウニ行きはかつての南大東島便と同じ20人乗りのプロペラ機である。乗客は10人ちょっと、ナンディ国際空港のあるビチレブ島はだいぶ開発されてサトウキビ畑だらけだ。山もけっこう赤くはげている。

 9時半にお隣のバヌアレブ島へつく。サブサブ空港は海岸から牛が草をはむ草原の谷間に、でこぼこの短い滑走路が一本あるだけだ。空港ビルディングはバスターミナルにしか見えない。数人降りて数人乗る。
サブサブ空港と滑走路サブサブ空港ビルディングと滑走路。もう一つの国内線サン・エアーの飛行機には亀のマークがついている。

 10時、タベウニのマティ空港に着陸。ここもまた素朴な空港だ。降りるとタクシーはいらないかとうるさくつきまとわれる。フィジーの公用語は英語だが、恥ずかしそうに小さな声でもごもご話す人も多く、ききとりにくい。

タベウニ島マティ空港


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