フィリピン式トイレはカルチャーショック

 年末の成田空港は大混雑で、出発時刻をすぎてもゲートにたどり着けない人とがいて、離陸が遅れた。離陸後4時間半ほどでマニラ空港だ。日本との時差は一時間、時計の針を戻す。入国や荷物の受け取りも混んでいてまたまた待たされる。手荷物受け取りのベルトコンベアで日清やサッポロラーメンのカップラーメンの箱が次々でてくるのは、フィリピンでブームになっているのだろうか。

 タクシーでホテルに向かう。料金は500ペソ。1ペソは約2円である。我々には場違いに豪華なウェスティン・フィリピン・プラザに着いたのは15時、部屋の準備ができてなくて、40分後にフロントにもう一度来てくださいといわれて、階下のカフェのドリンク券を渡される。アイスコーヒーはホイップクリームたっぷりのオーストラリア風だ。

 やっとチェックインができたのが16時、朝の飛行機だから初日から行動できるかと思ったのに当てがはずれた。とりあえず荷物を置いて最寄りの駅に向かって歩く。町は至る所に人があふれかえっている。車も道にあふれていて、信号がないところでは渡るのに勇気がいる。思ったより遠くて駅に着いたのは17時である。駅前には物乞いがいて、子供はしつこく私の前に手を差し出してくる。電車に乗って中華街まで行くつもりだったが思ったけど、暗くなると治安も心配だし、中止にする。

夜ご飯 途中にあった大きなショッピングモールに入る。気取らない食べ物屋がたくさん並んでいる。台湾の夜市で見たような、ゼリー状のつぶつぶが入ったジュースは10ペソ。夜ご飯はゆで卵と豚の煮たものとケチャップ味のバーベキューで170ペソほどだが、なかなかおいしい。

 アメリカやオーストラリアのトイレは、個室の壁やドアが下までなくて、入っている人の足元が見えるのがなんとなくいやなのだが、ここで初めて入ったフィリピン式はもっとショッキングで、足元もないけれど、高さも身長155センチの私よりも低いのだ。洋式なので使用中の姿が見えるわけではないが、立ち上がってごそごそしている頭の部分が見えるし、外で待っている人の頭も中から見えるのは実に落ち着かない。その後もフィリピンのトイレは、どこでもこの方式だった。どこもきれいとは言えず、トイレットペーパーはホテルや空港でさえもないことが多い。

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