花蜜コウモリを見せてもらう

最北端タンジュンルーの桟橋付近のコバテイシの実は、オオコウモリの食痕があると教わって、尾島さんたちとわかれて見に行く。

食痕とペリットをながめていると、携帯が鳴った。再び尾島さんから連絡があり、ランカウイ倶楽部の事務所のすぐそばにあるカポックの木の花に、今オオコウモリが来ているとのこと。あわてて引き返す。

ランカウイ倶楽部の事務所は、マハティール前首相への世界各国からの贈り物を展示したギャラリー・ペルダナの向かいで、タンジュンルーから15kmほどである。

事務所のすぐ裏のカポックの木に花がたくさん咲いていて、ルーセットオオコウモリだろうか、小さいオオコウモリが3〜5頭さかんに花の蜜をなめに来ている。枝にとまって舐めるものもいるが、花の前で一瞬ホバリングするだけのことも多い。10分くらい次々と花を訪れたあと、しばらくまったく来なくなる。そしてまた戻ってくるという繰り返しなのは、いくつかの木を回遊しているのだろうか。その間にまた新たに花蜜がたまるのかもしれない。

大きなオオコウモリがときどき通り過ぎる。ヒメオオコウモリだろうか。今まで街路のカポックに来ているのを見たのはこいつだと思うけど、この木は来ないようだ。

たっぷり2時間近くお邪魔させてもらって、写真やビデオを撮らせてもらったが、心残りなのはナイトショットのIRライトの電池が電圧不足なのか、赤外線が届いてないこと、サーチライトも電圧不足で心細い明かりで、見にくかったことだ。

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