クルーズは島の最北端パンタイ・ルーから10時半に出発、2隻のボートを連ねて、川をさかのぼる。青いカワセミが川面を飛んでいく。潮の満ち干やマングローブの説明などしながらボートは進む。時々カニクイサルが姿を現す。上流からイソシギが鳴きながら飛んできて、ボートとすれ違っていった。
途中で船を止めて川に餌をまくと、シロハラウミワシとシロガシラトビが20羽くらい降りてきて、次々水面から餌を拾っていく。大きな鳥がすぐそばまでやってくるのはなかなか迫力がある。ほかのボートも含めて4台で観察する。
途中から別の川に入ると、岸辺の枝にミズオオトカゲがひなたぼっこをしていた。ボートを近づけてさわれるくらいになったところで、のろのろと逃げていった。カンムリワシもとまっている。
そしてコウモリの生息する鍾乳洞に接岸。潮が満ちていて、洞窟入り口の遊歩道はくるぶしよりも深い水の中だ。サンダルで来て正解だった。
それほど大きくない洞窟の天井に、くしゃくしゃの鼻葉をもったコウモリが数百頭ぶらさがっている。ホースフィールドカグラコウモリかと思われる。いろいろな大きさのものがいるのは、子供も混じっているのだろう。懐中電灯の明かりにもあまり動じる風はない。可聴音で鳴いているのも聞こえるが、バットディテクターでは、20kHzあたりで反応した。CF音も出しているようだが、他のお客さんは既に洞窟から出てボートに乗ろうとしているので、じっくり調べる時間がなかった。ツアーは不便だ。