アメリカンサモアとの出会い

 アメリカンサモアに興味をもったのは、アメリカのコウモリ団体Bat Conservation Internationalの会報1997年Winter号の記事にひかれたからである。アメリカンサモアに国立公園ができたのは、オオコウモリの生息地保護のためというのが、かなり大きな理由を占めている。アメリカの領土の中で唯一南半球にあり、グアムをのぞけばオオコウモリの生息するただ一つの場所である。グアムはチャモロ人の食べられたりして、かなり悲惨な生息状況だから、貴重なオオコウモリ生息地となる。この地が国立公園になるにあたってBCIもかなり強力に推進したということが書かれている。
 1988年11月1日に合衆国議会で、この地を国立公園とすることが認められ、公式に開設されたのは1993年である。土地自体は地元サモアの人が所有し、アメリカンサモア政府(8つの村を代表する)と合衆国政府が国立公園区域の50年リースに合意したという形を取っている。だから区域内でも土地所有者であるサモア人は伝統的生活(fa'asamoaという)のために、薬草を採集したり集会を開いたりすることが認められているのもユニークである。
 ともあれ、オオコウモリのための国立公園である。BCI推奨の国立公園である。これはぜひ行かねばと思った。
夕暮れのレインメーカー山

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