12 I've left behind my bag!

 再び6人乗りのボートで何往復かして、沖に止まるクルーズ船に乗船する。全員乗船したのは1時近かった。

 そのまま別の島へ行く人もいるので気をつけるようにと、出発前に言われていたので、心配になって、船の乗組員のリーダーらしき人に、われわれはプララ島へ戻ることを告げておく。先ほどの上陸ボートの作業員達にも話しかけたのだが、彼らは全く英語が通じなかったが、幸いこの人は英語ができる。

 船は30分ほど走って別の島に停泊した。われわれ以外の全員がこの島で降りるようだ。小舟が島からやって来て何回かに分かれて降りていった。停泊中の船は大きく揺れる。気分が悪くて吐きそうなのを必死でこらえる。ショルダーバッグのひもが体を締め付けて苦しい。

 他の人が降りた後、われわれにもこの小舟に乗り換えろという。プララ島はちょうど狭い海峡をへだてた向かい側で、この小舟でいくようだ。

 海峡は波が穏やかだった。順調に10分ほど走ってほぼ半分まできたところで、ふと気がつくと・・・ないっ!ない!ない!!!(・・;)先ほど停泊中に船酔いになったとき、にショルダーバッグが体を締め付けて苦しかったところまでは覚えているのだが、パスポート、クレジットカード、現金etc.を入れて肌身はなさずもっているはずのショルダーバッグを置いてきてしまったのだ。あまりにも愕然とした表情をしていたらしく、船の操縦者がどうしたのだ?と声をかけてきた。心臓がひっくるかえるほどのショックを受けて焦っていたのだが、なぜかちゃんと英語が出てきた。I've left behind my bag!

 既にプララ島までの航路の半分くらい来ていたのだが、心よく先ほどのクルーズ船のところまでボートを戻してくれた。係留されたまま無人のクルーズ船に、貴重品を入れたバッグはポツンと置き忘れられられていた。ホッ
 セイシェルは基本的にチップ不要なのだが、さすがにこの時には少々多めに渡した。(あまり細かい持ち合わせがなかったのよね)

 ということでもともと予定よりだいぶ遅れていたのだが、プララ島の出発地点についたのは1時40分。1時という約束だった迎えのタクシーはもちろん影も形もないのだが、なぜか別のタクシーが一台客待ちをしていた。これで島の中央部にあるバイデマイ国立公園へと行く。空港は島の反対側なのでどっちみち途中である。島内は公共の交通機関の便が良くないので、同じタクシーに55分後にに再び迎えに来てもらって空港まで送ってもらう約束をする。出発前に旅行会社のエージェントから、お金を先に払ってしまうと迎えに来てくれない可能性があると注意されていたので、料金は空港に着いたときに一緒に払うことにする。
クーザン島にはトカゲが多かった

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