ミレニアム・ディナー

 Daintree川を渡るフェリーのタイミングも悪く、帰り着いたのは午後5時半だった。大晦日のせいかDaintree villegeのレストランはすべて終了していた。唯一開いているのはエコロッジの高級レストランである。村内は売店も開いてないので選択の余地はない。

 前に一度昼食に行ったときは、比較的カジュアルなリゾート地のレストランという雰囲気だったが、今夜は各テーブルがきれいに花やシダで飾られていて何やら一段とおしゃれである。今日は大晦日なのでミレニアムディナーというスペシャルメニューを用意してるらしい。しかしテーブルの上のメニューを見ると一人70$以上するようだ。いくらオーストラリアドルが安いとはいえ(1$=62−72円)、われわれの旅行のスタイルとはあまりにもかけ離れているので、ア・ラ・カルトにするというと、花のない隅のテーブルに案内された。

 2人でガーリックトースト、シーフードフャウダー、タンドリー風ポーク、アイスティー、カプチーノコーヒーで50$弱。これでも我々としては破格のディナーである。アイスティーは葉の種類を選ぶのだが、レモンの1/8切りが2つも入っていて、味は限りなくレモネードに近い。更に2切れもお皿に乗っている。これではダージリンもオレンジペコもわかるわけないと思う。(エコロッジのwebがあります)

 7時頃にメガネオオコウモリのコロニーを見に行ったが、多少上空を飛んでいるだけであった。あいかわらず雨である。

 夜9時、隣の棟の二階にある台所の食料庫にコウモリが来たとRedmill houseの主人が呼びに来た。台所の窓も食料庫のドアも昼も夜も開けっ放しである。狭い食料庫の天井に小コウモリが一頭はりついていた。アブラコウモリより若干大きいだろうか、暗いのでよくわからない。バットディテクターを付けると70kHzくらいのCF音が聞こえた。50−60kHzでFM音も聞こえる。よく観察できないうちに飛んでいってしまった。食料庫の棚には、美しい緑色のWhite-lipped Tree frogもいた。

デインツリーのおみやげやさんの看板。洒落のつもり? ミレニアムといってもデインツリーでは特別なセレモニーは何もない。オーナー夫妻はテラスにワインとチーズを並べて音楽を流している。われわれもワインに誘っていただいたのだが、あいにく下戸である。かくして大晦日は更けて行く。
 

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