Bat Hospital 5  自然にかえす

庭での飛翔訓練から3週間で十分飛べるようになるので、2月初めにコロニーに放す訓練をする。

放獣用の檻放獣には犬用の、高さ72cm奥行1.1m幅72cmの檻にオオコウモリを入れ(うちの旅行用猫かごと同じ大きさでだ!)、Tolgaの熱帯雨林のいつもオオコウモリがいるあたりで、森林の中程の高さにつるす。これは通常オオコウモリがぶら下がる位置よりも、3mほど低い。檻にヒモを付け、巻き上げ機でつるしあげて、先端は地面に固定した柱に結びつけておく。一度に檻に入れるオオコウモリは15頭までなので、昨年70頭のオオコウモリを放したときは、15頭入れては3日くらいつるしておいて放獣し、また7−15頭入れる、という繰り返しだったそうだ。

放獣しても最初の一ヶ月は、すべての個体が餌をもらいに檻に戻ってくるので、檻にフックでりんごをつるしたり、つぶしたバナナを容器に入れたり、マンゴーと林檎のジュースをself-feederにいれておく。3ヶ月たってもまだ20頭が檻に餌をもらいに帰ってきたが、7月になると仲間と一緒に海岸地方へ移動したようだた。

オーストラリア旅行のページの「わくわく動物ツアー」で、ガイドにオオコウモリが見たいと言って見せてもらったのが、このTolgaのコロニーなので、ここには毎日何台か観光バスがやってくる。われわれが行ったのは12月だから、まだオオコウモリを放獣するまえのはずだけど、ちょうどこの宙に浮かぶ檻を見た人は、何だろうかと不思議に思ったことでしょう。

前のページに戻る / 次のページに進む

Bat hospital の目次へ

世界オオコウモリ紀行の目次へ戻る