ガーナ時間は日本より9時間遅れているので10月17日お昼前に空港到着。今回の旅を頼んだアシャンティ アフリカン ツアーズAshanti African
Toursのガイドのアンドリューさん、その助手のジョージさん、運転手のチャールズさんと挨拶の後、空港両替所でUSドルから現地の通貨セディに交換する。1セディは0.063US$、日本円なら9.38円。
車でまっすぐ今夜の宿、ストーンロッジへ向かう。N1という海に近い幹線道路を途中まで通るのだが、アクラの近くは大渋滞だ。チャールズさんは車を右に左にと切り、進行方向も対向車も渋滞する中、追い越しをかけたり、脇から出てくる車を避ける。道路脇はコンクリートの住宅が並び露店が延々と続く。N2に入ると車はスムーズに流れる。集落の家は平屋の簡素なつくりのものが多くなった。町中では白黒がくっきりしたムナジロガラスCorvus albusをよく見かける。ハタオリドリの巣がたくさんついたヤシの木も見える。
14時頃ストーンロッジに到着。敷地内に点々と宿泊用のロッジが点在する。アクラから東の沿岸に近い地域は沿岸サバンナ気候区で、背の高い草原に木々や藪が点々を広がる。敷地内も奥には草地が広がり、その先には森があり、ロッジや食堂などの建物の間にも木立があり、鳥や哺乳類がいそうな環境だ。アフリカヒヨドリPycnonotus barbatus、ウスアフリカジュズカケバトSteptopelia vinacea、ワライバトSpilopelia senegalensis、ニシキタイヨウチョウCinnyris coccinigastrusそしておなじみのホンセイインコPsittacula krameriもここでは在来種だ。
夕食にキャッサバの葉をパームオイルで煮込んだパラバソースにビーフが入ったものと、ティラピアを頼んだ。
夕食後われわれとコーディネーターさんだけで敷地内を歩く。最初に奥の方に広がる草地に行ってみた。バットディテクターには盛んに音声が入るがコウモリの姿は見えない。ロッジ近くの木立のあたりを歩いていると実のなったイチジク属の木でホバリングするコウモリがいる。ケンショウコウモリの仲間のようだ。大きさからしてコケンショウフルーツコウモリEpomophorus
pusillusだろうか。たまに短時間枝にとまるが、だいたいホバリングで実を取っていくようなので、3頭ほどの個体が飛び交っているのだが、じっくり観察することが出来ない。
しばらく見ていると、隣の白い花が咲いたユーカリプタスと思われる木の、突き出した葉のない枝の先に、とまっているコウモリがいる。特徴的な大きな耳と大きな黄色い鼻葉と黄色い翼という顕著な特徴はキバネアラコウモリLavia fronsだ。このガーナの旅で、ウマヅラコウモリの次に見たかったコウモリだ。先ほど夕食の時にガイドのアンドリューさんに話したら、このへんでは珍しく、どちらかというとモレ国立公園のようなガーナ北部のサバンナで見られると言われたばかりだったから、すごく幸運である。
同じ枝先にとまっては何度も空中に飛び立って飛翔採餌してはもとの枝に戻るということを何十分も繰り返すので、バンガローに三脚をとりに戻ってゆっくり撮影することができた。アラコウモリの仲間は肉食のものも多いが、キバネアラコウモリは昆虫食だ。またキバネアラコウモリはコウモリには珍しく一夫一婦制である。コウモリは全世界で1500種近くいるが、一夫一婦制の種は、20種もない。オスもねぐら周辺を警戒したりして子育てに関わるのも、コウモリとしては珍しい。
あとで調べたところでは、キバネアラコウモリは外がまだ明るいわりと日没より30-40分も前から採餌活動を始めるようなので、チェックインしたらまっすぐ見に来たら、明るい中で見られたのかもしれない。
ガーナ滞在初めての夜で、2番目に見たかったコウモリを見られるとはなかなかいいスタートだ。今回はガイド付きで、あらかじめコウモリがいるというところを回る予定だが自力で見つけられたのが嬉しい。特にこの辺で見るのは難しいと言われたばかりだったし。
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