ビジターセンター

 1月3日朝5時15分、真っ暗だがゲート脇に行ってみると既にねぐらで騒いでいる。バターンの方から大群が戻ってくる。ホテルの近くに戻ると、こちらも別の方面から帰ってくる群れがいる。6時にはすべてねぐらに収まっておとなしくなってしまった。空が明るくなってきた。小コウモリはまだ飛んでいる。

 今朝のカフェテリアは家族連れが何組も来ていてものすごく混んでいる。よくここに一人で勤務している若い女性、われわれがよく行く朝食時から夜遅い時間までかなりの長時間勤務しているが、いつもはたまにしかお客さんが入ってこないので暇そうなのだが、今日はすごく忙しそうでカウンターの奥の調理係となにやらいらいらした様子で喋っている。日本では最近はコーヒーの砂糖を何杯も入れる人を見たことないが、ここでは皆砂糖は大さじに2杯、ミルクもたっぷり入れるので、セルフサービスのコーヒーはミルクも砂糖も見る見るうちになくなり何度も入れなくてはならない。

タケコウモリの穴 朝食後、昨夜のタケコウモリの穴を撮影に行く。穴は長さ5cm、幅5mmほどで縦長である。

 オオコウモリ展望台から翼と尾に白帯のでるワシが飛ぶのが見えた。カンムリワシだろうか。シロガシラトビの姿も見える。今日も相変わらず次々と観光客がオオコウモリを見にくる。カップルで訪れた男性が、何年か前にはすぐ目の前で見られたと言っていた。確かに直ぐ目の前にある何本かの木は、オオコウモリのコロニーによくあるように葉が落ちて裸になっている。木が痛むので森の中で何年かごとにお気に入りの木が変わるのだろうか。そうすると10年後くらいにはまた目の前の木に戻ってきていたりして。

 ずっと閉まったっきりのビジターセンターにどうやら人がいる様子だ。後ろにチップ式の公衆トイレがあるのだが、ここで番をしているおばさんやその前におみやげの露店を広げている人たちに聞いてみたら、ビジターセンターの後ろのドアを開けてお昼休み中だったスタッフを呼んでくれた。

 ビジターセンターを開けてもらって展示を見せてもらったが、一般的なコウモリの話がちょっと書いてあるだけで、ここのスービックのコウモリについての記載がほとんどなくて期待はずれ。この方自身もコウモリのことはあまり知らないようだった。パンフレットをもらって、おみやげとして売っていたシールとコウモリ型をした箱を買い、更に100ペソ寄付をしてきた。

ビーフブリスケットとチキンバーベキュー ホテルのレストランの方で昼食。ビーフブリスケットとチキンバーベキューはそれぞれご飯がついて70ペソと80ペソ。インスタントコーヒーが25ペソというのはちょっと高く感じる。このレストランは壁がなくてオープンエアだ。日本のと同じスズメがレストランの足元やテーブルの上をうろうろしている。

 相変わらずお腹の調子が悪い。

 今夜もタケコウモリの出巣をねらう。早々と明るいうちからナイトショットつきビデオカメラを用意しているとサルの群れが物欲しげに通過する。17時20分過ぎから、スリットを正面から見ているとさかんにチラチラと姿が見える。周囲の竹からは既に飛び出している。最初の一頭が飛び出したのは17時40分。今日は晴れていて空が明るいせいかなかなか出てこない。続いて2頭目がスリットに見えたのだが、引っ込んでしまった。18時、外から帰ってきた一頭が、同じ節の上の方にもう一つ開いていたスリットに入ってしまった。フェイントである。更にもう一頭が周囲を飛び交い、一つ下の節のスリットに入ったような気がする。更に2頭やってきて上のスリットにさかんに入ろうとしていたが、考えを変えたようだ。やがて来なくなってしまったので、ビデオのバッテリーも切れたことだし19時ちょっと前に引き上げることにした。

タケコウモリの写真とビデオクリップがあります。

 
夕食はホテルのカフェで豚肉を甘く煮付けたもの、青いパパイヤとトマトの煮物、もやしの入った春巻きなど。

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