10 天国の挨拶はフランス語

 全員が上陸するのを待っている間、すぐそばをシラオネッタイチョウ、シロアジサシ、クロアジサシが飛びかう。

上陸した浜にある休憩所、ここでオリエンテーションがある さて最初に、東屋のような所で、ガイドが挨拶と注意事項の説明を始めたのだが・・・フランス語だった。「一言もわからんぞ〜」と思っていたらところが、途中で突然、「あれ、わかるぞ」、いつの間にか英語に変わっていたのだ。と思ったら、再びフランス語に。たぶん同じ説明をフランス語と英語で交互にしていると思われる。しかしこの人は完全なバイリンガルで、それも英語に、フランス語と同じようなリズムがあって、こういう風に続けて話されると、切り替わってからしばらくして、あれ、英語だった、理解できるぞ・・と気がつく。

 説明後にフランス語の解説グループと英語の解説グループにわかれて、それぞれに一人ずつガイドがついて出発する。圧倒的多数がフランス語グループだった。英語グループは、われわれと、もう一組の日本人と流暢な英語を話す女性が一人とフランス語を話すカップルと家族連れだけ。フランス語で話しているカップルは、英語で質問をしたときのたどたどしさから、フランス語グループはいっぱいなので、「英語は一応分かる」からこっちに来た、といったところでしょう。

 先にフランス語グループが出発、数分後に英語グループがスタートしようかというまさにその時に、大雨が降り始めた。


雨宿りしているシロハラベニノジコの親子 東屋ではシロハラベニノジコの親子が一緒に雨宿りしている。鮮やかな赤色の雄親の後を、茶色の幼鳥が羽をふるわせて追いかけているのが、頭の上に見られる。20分ほど待ったが、雨はいっこうにやむ気配はない。希望者はついてくるようにと言ってガイドは出発した。数人が後に続く。しばらく迷ったが、われわれも雨具の上下を着て後から追いかけた。

前のページへ / 次のページへ

 セイシェル紀行目次へ

世界オオコウモリ紀行の目次へ