グラフトン ニューサウスウェールズ旅行記 6

道路脇の湿地交通量の多い道路の反対側に湿地が見えた。車を脇に寄せ、対向車の流れの合間をぬって道路を渡り、しばらく観察する。見られたのは、セイタカシギ、カザリリュウキュウガモ、アオクビコガモ、タテガミガン、アマサギ、ネッタイバン、ダイサギ、キバシヘラサギ、マミジロカルガモ、シロガシラサギ、クロツラヘラサギなど。後ろから来た車が邪魔そうに路肩に止めたわれわれの車を追い越していくので、早々に出発する。オーストラリア名物ハエがわんさかいて、車にも何匹か入り込んでいた。

今朝までいたクイーンズランド州は夏時間を使用せず、ニューサウスウェールズ州は夏時間を採用しているため一時間の時差がある。現地時間18時(クイーンズランドだと17時)に、グラフトンという小さな町の入口についた。国道沿いのモーテルに入る。いちばん安い59$の部屋に入ったが、結構広く小さな台所もついている。ただしなぜか電話はつながらず、またしてもインターネットにつなげなかった。

fisherman's basket と kidney and beefオーストラリアの田舎町はほんとうに夜が早い。18時をまわったばかりだというのに、グラフトンの町のレストランも商店もみな閉まっている。開いているのはピザハットとマクドナルドとケンタッキーフライドチキンのアメリカ資本のチェーン店ばかりだ。オーストラリアまで来てアメリカの味はごめん被りたいので、モーテルの隣のガソリンスタンドに併設されたイタリアンレストランをのぞいたが、ここも終わりのようだ。途方に暮れていたら、閉店したあとのガソリンスタンドでスケートボードをしていた若者が、もう一つ手前のガソリンスタンドのレストランは開いているよと教えてくれた。 Fisherman's Basket というのはアメリカで食べた Sea food platter と同じようなもので、うんざりするほど山盛りのシーフードフライの取り合わせ。悪くはないけど、一人で食べたら飽きてくるだろう。 Kidney and beef は悪くはないがちょっと内臓臭い。

グラフトンの町は道幅が広く、街路樹がよく成長していて、家々や商店はしっかりしたつくりで、遊ぶところと言えばホテルでジュークボックスが鳴っているくらいで何もない、見事な田舎町だ。オーストラリアの田舎をずいぶんドライブしたのでいたるところでこういった町並みを見かけたが、きれいで健康的で、そしてたぶん住んでいる人にとっては(特に若者にとっは)退屈なのではないだろうか。

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