オオコウモリの革細工 ニューサウスウェールズ旅行記 16

4時半起床、5時25分にベーリンジェン川の橋に到着。河原にタテガミガンが7羽のヒナを連れて上陸して草を食べている。ヒドリガモのような行動だ。体型も似ている。オオコウモリは既に対岸のベーリンジェン島に帰ってきているようだ。

マミジロカルガモお隣が牧場のせいかハエが多い。牧場の柵に眉腺と腰だけ赤が鮮やかなフヨウチョウと、きれいな青色の顔をしたルリオーストラリアムシクイがやってくる。和名はルリオーストラリアムシクイだが、体型はミソサザイで、囀りもミソサザイのような甲高い複雑な囀りをさかんに披露してくれる。マミジロカルガモも子どもを6羽連れて目の前の流れを通り過ぎていった。

8時、ベーリンジェン島へ行ってみた。翼にくるまって休んでいる個体が多い。今日は空全体に雲が広がり、天気は今ひとつである。雨が降らないといいのだが。

今日は12月30日日曜日。ベーリンジェン島への入口、キャラバンパークの向かいの教会で、歌声が聞こえる。次々に人がやってくるが、マリアナやアメリカンサモアやセイシェルで見た日曜日のミサとは違って、特にドレスアップしてないようだ。

カササギフエガラスキャラバンパークではネコが数羽のカササギフエガラスにいじめられている。オーストラリアでは犬を見る機会は多いのだが、今回ネコには始めてお目にかかった。アウトドアには犬の方が似合うのだろう。もっともブッシュには野生化した野良猫がいて、野生生物に脅威を与えているという話を聞くが。

いつものオープンカフェ通りに朝食に行くが、今日は10時から営業というところが多く、パン屋さんが一軒あいているだけである。パイと飲み物を買って、店内では食べられないので外に出たが、席はいっぱいである。トレイを持ったままたたずんでいると、近くにいた家族連れが、もうすぐ終わるからとわれわれを手招きしてくれた。まもなく10時になりお隣のお店が開くと、更にお客さんが増える。需要があるのに営業時間を早めたりしないのは、従業員も教会に行っているせいだろうか。グラフトンでアメリカ系のファーストフードとガソリンスタンド併設のコンビニやレストラン以外は、お店は6時頃には閉まってしまうのを見ても、オーストラリア人はのんびりマイペースなのかな。

本屋でニューサウスウェールズ州の新聞を買う。Vivienさんから話は聞いていたが、あちこちで放火による火事が広がっていて、州の百ヶ所ほどが燃えているたいへんな事態になっているようで、火事関係の報道が何ページにも渡っている。

町の入口のOld Butter Factoryという観光名所に行ってみた。かつてのバター工場の建物に、カフェとクラフトショップが入っている。革細工のお店をみてびっくり。ドリーゴ国立公園の売店で買ったのと同じような、ハイガシラオオコウモリが描かれた髪留めやメガネ入れや革製カバーのノートがあるのだ。特に革製カバーのオオコウモリは見事で、100$ほどしたのでかなり迷ったが、買ってしまった。売店の奥に仕事場があり、オオコウモリクラフトの作者を紹介してくれたので、買ったノートにサインしてもらった。若い女性で、オオコウモリ大好きと言っていた。カフェはおしゃれで心惹かれたが、あいにく朝ご飯を食べたばかりである。

直ぐ近くにもう一軒クラフトのお店があり、実物大くらいのオオコウモリの木製飾りものが天井からぶら下がっていた。折り畳み式で翼をたたんで梱包してもらったが、なかなか精巧にできていて、脚の先が持ち歩いているうちに折れてしまった。日本に帰ってから接着剤でくっつけたが、オオコウモリの骨折である。Vivienさんのオオコウモリ写真を売っていたのでそれも購入。結局ここでも100$ちょっと買い物をしてしまった。
 

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