緑島へ行きたい

 さて、今日中にいけないことだけははっきりしたので、「地球の歩き方」を見て日本語が通じるという台東駅近くの金安旅社へ泊まることにする。しかし街中に行くバスはちょうど出たばっかりであと2時間近くない。しょうがないのでタクシーにガイドブックを示して乗る。運転手は途中でやにわにこちらをむいて観光地図を指し(前むいて運転してくれ!)近くの知本温泉という観光地に行かないかなどと言い出したが、予定通り金安旅社へ連れていってもらう。
 金安旅社はダブルで一泊700元(2600円ちょっと)。室内の雰囲気は値段相応だが、シャワーだけでなく風呂もついているし、シーツも新しい。掛け布団は重くカバーがない。アリが化粧台をうろうろしているのは南国ならば当たり前か。扇風機の音がうるさい。なんとなく南大東島の吉里会館という宿の旧館を思い出した。今ではピッカピカの新館と新新館を建ててホテル吉里に変身したらしいが。
 明日の緑島への足を確保するために、宿で教えてもらった旅行社にいったが、緑島行きの飛行機は満席で、当分とれないという。外へ出てどうしようかと思案していたら、近くの別の旅行社の窓ガラスに、緑島行きの船の切符の値段を書いた張り紙があるのが目に付いた。筆談と片言の英語で飛行機はとれないが高速船で行けることがわかり、切符を買った。二人で往復1000元である。富岡港から緑島へ行く片道切符4枚にボールペンで日付を入れてホッチキスで止めただけのもので何となく不安だが、心配しても始まらない。
 ついでに「地球の歩き方」の宿のところを示してそこに乗っているホテルを予約してもらうように頼んだ。ところが何軒か電話してくれたのだがどこもいっぱいらしい。民宿(発音は「みんぱお」と聞こえた)でもいいかと聞かれ、港近くの一軒の民宿をとってくれた。
緑島旅行社で書いてくれたメモ フェリーを降りると宿の主人の張さんという人が我々の名前を持ったプラカードを持っているということをわれわれに伝えるために、英語と漢字の筆談だけでは足らずに、とうとう絵を描いて説明してくれた。
 まったく言葉の通じない日本人が飛び込んできてあれこれ頼んだのに一生懸命やってくれた緑島旅行社には感謝。

 

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