台東の朝

 翌日も小雨、朝ご飯のお店というのがある。テイクアウトできるお店は人だかりがしていて混んでいる。宿の近くのお店で清粥10元とセルフサービスのおかずを何品か食べた。二人で60元。

 朝の市場には、仕入れのトラックが出入りしている。刺身は板状の氷に並べて売っているのだが、あちこちで大きな氷の塊を切っている。「すしな」(と聞こえた)という声がかかったので見ると太巻きがパックに入っていて日式寿司と書いてある。ブタの心臓を縛ってぶら下げてあったり肝臓がひとかたまりずつに切り分けてつるしてあったり、那覇の公設市場と似ているが更に迫力があった。狭い構内をバイクが頻繁に通るのが驚き。

 さて宿からタクシーで富岡港へと向かう。10分ほど200元である。何回かタクシーを使ったが、この町のタクシーはメーター製でなく、どこにいくかによって値段が決まっているようだ。

 港の岸壁に着いてびっくり、大型観光バスが2台止まっていて、100人ほどの団体さんがいた。男女入り交じりいろいろな年代の人がいるのは、社員旅行というところだろうか。対岸に見える港の建物の中では、朝市が開かれているらしく人々が集まっている。

 船のお客さんは社員旅行以外にも三々五々やってきた。船の一階はほとんど座席がうまっていて、その下の穴蔵のような船室しか空いていなかった。昨日買った酔い止めはいかにも効能がありそうなので、ドリンク剤の方は1本を二人で半分ずつ飲むことにする。それでもよく効いて、船はかなり揺れていたようだが、島までぐっすり眠って過ごす。

 

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