国立公園区域のレストランは、たぶんJordan
pondのほとりのJordan pond houseだけである。晴れていると庭の芝生のテーブルでも食事ができ、なかなかロマンティックである。しかしお昼時の混雑はすごく、95年夏にアケーディアを訪れたときも、順番待ちしているありさまにあきらめたものである。
今回(98年夏)は11時半にオープンしてすぐ入る。「今年はハチが多いので、アレルギーのある方は芝生の席へは行かないように」という注意書きが入口にある。更に入口で室内と屋外どちらがいいか聞かれ、屋外と答えるとハチが多いけどアレルギーは大丈夫かと念を押された。
あこがれの芝生のお茶である。ポップオーバーという中身のないシュークリームのようなものにジャムやバターをつけて食べるのが名物である。
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ポップオーバーとコーヒーで5ドル50セント、先に金属の蓋付きの壺に入ったイチゴジャムが出てくるのだが、すでにハチがジャム蓋のあたりをうろうろしている。蓋を開けると、ナイフにとまるもの、ジャム壺に入り込む物、ポップオーバーに塗ったジャムを舐めるもの、とにかくあらゆるところにハチが群がる。ジャム壺に入り込んだ個体はひたすらジャムをむさぼり、ナイフでつついても動こうとしない。蓋をして閉じこめてみても動じるようすがない。別に刺すわけではないのだが、とにかくしつこく、うっかりすると食べてしまいそうだ。他のお客もジャム壺をテーブルの端に置いたり、隣のテーブルに置いたりと苦労している。 ポップオーバーはおかわり自由なので、ハチと格闘しながらおかわりもちゃんと食べてお店を出ようとすると、ウェイトレスが各テーブルにセットしてあったグラス類をみな片づけている。「お店を閉めちゃうのか?」と聞くと今日はハチが多いから外の席は使わないことになったとのこと。そういえば最初にわれわれと同時に何組かお客が入ったが、その後芝生の席には新しいお客が誰も来ないなと思った。晴れた気持ちのいい日で美しい景色を楽しむのには良かっ
たが、こんな日はハチも活発になるのだろう。12時15分過ぎであった。オープンしてわずか45分で、ガーデンレストランは店じまいした。
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